ゴールデンといえば日本はもちろん世界中でコンパニオンまたはサービスドッグとして活躍している犬種です。2013年の2月にそのゴールデンに関して少し興味深い論文がPLOS ONEから出されていますので紹介します。PLoS One. 2013;8(2)
(内容粗略)
ゴールデンの避妊または去勢をする・しないと関節疾患や腫瘍性疾患との発生率について。
生後1年以内に去勢を行った男の子の10パーセントが股関節形成不全を発症した(未去勢や1年後以降に去勢したグループより多かった)。
前十字靭帯の障害は生後1年以内に去勢した男の子、避妊した女の子のグループが発症率が高い。
また、一部の腫瘍性疾患において避妊または去勢した・しないで差がある。血管肉腫(高齢のゴールデンで比較的発症率の高い悪性腫瘍)では女の子において1年後以降に避妊したグループの発症率が1年以内に去勢したグループの4倍あった。
関節疾患と一部の腫瘍性疾患では避妊または去勢をする・しないの優位性に違いがあるように感じられます。果たしてどちらがその子の為になるのか・・・難しいですね。
僕個人の獣医師としての見解ももちろんありますが、今回はココまでとさせていただきます。