術後は肥満細胞腫の再発を可能な限り抑えるために、抗がん剤やステロイド剤、H2ブロッカーなどの化学療法を行います。
この猫ちゃんでは、ステロイド剤としてプレドニゾロン、H2ブロッカーのファモチジンを内服しています。術後も少しの間は腹水の貯留を認め、一時的に皮膚への転移を認めたものの、それらの症状も現在では改善され、毎日元気に暮らしています。
ヒトと同様、犬と猫でも腫瘍性疾患は非常に多く、特に中高齢以降その発生が増えてきます。ただ、腫瘍が発症したからといって何も出来ないわけではありません。腫瘍で苦しんでいる患者さんと飼い主様にとって、より良い毎日を送れるためにできる治療を考え、提供できるようにしたいと考えています。いつでもご相談ください。
獣医師 伊藤