眼圧とは眼球を常に一定の大きさ、形に維持するために必要な眼球の圧力のことです。 眼圧が大きく変化して眼の大きさや形が変化してしまうと、それまで正常に機能していたピント合わせの作業が困難になってしまいます。この眼圧を維持する役割をしているのが「房水」といわれる体液です。房水は眼球に酸素や酵素、養分を補給すると同時に眼球に必要でない老廃物を体外に排出する働きもしていますが、何らかの原因で房水の循環に支障が起こると眼圧が高くなり、緑内障となります。
緑内障は視力障害、失明に至るだけではなく、強い痛みを伴う場合が多いです。
緑内障時の眼の構造

〔眼圧測定器〕
当院で使用している眼圧計はトノベットという機器です。
眼球への刺激が少なく、点眼麻酔を使用しなくても、犬も猫も問題なく検査が可能です。検査時間もわずかです。
〔眼圧の基準値〕
犬の眼圧 |
猫の眼圧 |
疑わしい疾患 |
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8~24mmHg |
8~26mmHg |
正常 |
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25mmHg以上 |
27mmHg以上 |
高眼圧 |
緑内障 |
7mmHg未満 |
7mmHg未満 |
低眼圧 |
ブドウ膜炎、網膜剥離 |
眼の痛みや充血が強いとき、眼が大きく見えるときなど、緑内障の可能性がありますので、お早めに病院を受診されることをおすすめします。